【開催報告】2021年いいづな事業チャレンジ

2021年2月7日に長野県の飯綱町において、「いいづな事業チャレンジ」を開催しました。

「いいづな事業チャレンジ」は起業などの新事業の創出をサポートする町のプログラムです。地域の未来を活性化するため、さまざまな取り組みが行われています。この日は選りすぐりのプレゼンターたちが、新しい事業プランを飯綱町の皆様の前で発表しました。

発表された事業プランは、地域の企業や観客の皆様に応援表明していただいた上で、最終的に審査員の審査を受けてグランプリや準グランプリが選ばれ、受賞者には、チャレンジ支援金や事業のサポートの授与がおこなわれました。今回はそのイベントの内容をお伝えします!

1、昨年のグランプリ藤原さんの事業報告

まず、イベントのはじめに、昨年グランプリを獲得した藤原奈緒美さんの事業報告を行いました。リンゴ農家である藤原さんは、昨年のプレゼンテーションで、大阪中津の人々を畑に招待し、農作業やリンゴジュースづくりをした経験をもとに、6次産業型ツーリズムの企画を発表されました。しかし、今年はコロナの影響でツアーが開けなかったそうです。ただ、そこで諦めずに、代替案としてZOOMを使用した、「ツーリZOOM」として企画を実現されたとのことでした。昨年から一段と活動の幅を広げていらっしゃいました。

2、チャレンジャーによる事業プレゼンテーション

今年発表するチャレンジャーは全員で6名。山づくりや農業等様々な分野からのエントリーがありました。それでは一名ずつチャレンジャーを紹介します。

チャレンジャー一番

「ホビット村に見えた飯綱町でぴらてぃピラティス×空間ファンタジー」

藤村 嘉宏(ふじむら よしひろ)さん

飯綱町の親子を対象にピラティスを提供し、親子が集まる場所を提供したいというプランを発表されました。審査員からは、親子以外にも高齢者の方への提供も考えてみてはどうかという意見もあがり、藤村さんはピラティスを通して飯綱町にコミュニティを作りたいとお話されました。

    

チャレンジャー二番 

「紙工房 職人主婦的な生き方」

荻原 夏子(おぎわら なつこ)さん

荻原さんは和紙の魅力に惹かれ、人生の半分を和紙と共に生きてきたと話します。飯綱の町で和紙作りを一から経験できる場所をつくり、飯綱産の和紙をお酒のラベルなどに活用したいとお話されました。審査員の株式会社サンクゼール常務取締役の山田氏は、「和紙が飯綱でも作れるのは驚きです」とお話されていました。

チャレンジャー三番

「集まれ!農業未来プロジェクト」  

伊藤 史雄(いとう ふみひこ)さん

伊藤さんは農業家の高齢化問題、後継者問題、耕作放棄地問題を解決しリンゴの町飯綱を守りたいというプランを発表されました。ワーキングホリデーの導入や、移住就農支援もしたいとのことでした。最終的には5haという面積の農地を耕作したいと意気込みました。司会の仲木さんから「結構広いけれど実現できそうですか?」と聞かれ「頑張ります」と意気込みを伝えました。

    

チャレンジャー四番

「地主とソロキャンパーをつなぎ、山を元気に!『あの山、この山、プロジェクト』」

荒木 淳也(あらき じゅんや)さん

荒木さんのプランは、名前もついていない小さな面積の山林が管理されない問題に対して、ソロキャンパーを呼び、山林を貸し出すというプランです。審査員からは山林の問題は全国が抱える問題であり、大変重要だと賞賛の声があがりました。

        

ジャパンチャレンジャ五番 

「馬とつながる、人とつながる 馬に学ぶマネジメント研修」 

阪本 チヒロ(さかもと ちひろ)さん

阪本さんは二年前にも「馬とホップ」というプランで登壇し、今回は2回目の発表です。馬とコミュニケーションをとることで会社の社員のリーダーシップ研修を行うというプランです。司会の沢井さんからは、馬を引いたことがあるが、なかなかついてきてくれない経験がありますと話し、阪本さんは「馬は手綱を引く人をリーダーだと認識しないとついてきてくれない。これをリーダーシップ研修に活かしたい。」と話しました。

    

ジャパンチャレンジャー六番 

「家族経営ワイナリーの設立~飯綱をワインの町に!~」

玉井 勝弘(たまい かつひろ)さん

玉井さんはワインの魅力に惹かれ、家族で経営するワイナリーを作りたいと発表しました。飯綱町はぶどうの栽培に適した地であると語りました。審査員からは、決して派手なプランではないが手堅く着実に進めようとしている姿勢が素敵であると話していました。

3、昨年のチャレンジャー・高校生による発表

今年は、昨年緒チャレンジャー全員が昨年からの活動報告、東京証券取引所と開催する企画「起業体験プログラム」に参加された高校生も事業プランの発表しました。昨年のチャレンジャーは皆さんコロナの影響で事業の推進にてこずりながらも、着実に事業を進められていました。今回発表した北部高校の高校生は実際にリンゴのジャムを使ったタルトや、ケーキを作り販売し、株式会社同様にその売り上げを株主に返すという体験をした経験を伝えました。昨年のチャレンジャーも高校生も飯綱町を盛り上げようと取り組まれた様子に審査員も会場に参加されたみなさんも集中して発表を聞いていました。

4、グランプリ・準グランプリの発表

いよいよ準グランプリ、グランプリの発表です。今回準グランプリに選ばれたのは、チャレンジャー6番の玉井さん。ワイナリーを作るプランです。ワイナリーが増え、ワインの町飯綱としての知名度が上がれば地域も盛り上がると期待され受賞しました。そしてついにグランプリの発表です。グランプリは「あの山、この山プロジェクト」を発表した荒木さんです。全国的な問題である山林の問題に取り組んだということや、他のチャレンジャーとコラボレーションしやすい事業であることなどが評価され受賞しました。荒木さんは、地域おこし協力隊として飯綱町で活動してきたが、最初のうちは何をすればよいかわからなかった。しかし今はこうしてやりたいことが見つかったので、進んでいきたいと語りました。

昨年に引き続き大盛況であった今回のイベント。来年はどんなチャレンジャーが出場するのか、今年のチャレンジャーが一年でどれだけ事業を進めていくのか楽しみですね。


「いいづな事業チャレンジ」

■日時:2021年2月7日(日)13:00~16:00(開場12:30)

■会場:飯綱町民会館(長野上水内郡飯綱町大字牟礼1989)

■参加費:無料

■主催:

  • いいづなフューチャースクール(飯綱町)
  • 公益社団法人ジャパンチャレンジャープロジェクト

■協力:飯綱町商工会/株式会社カンマッセいいづな/株式会社サンクゼール/長野信用金庫/株式会社八十二銀行/株式会社アバンティ/飯綱高原観光開発株式会社/有限会社飯綱町ふるさと振興公社/株式会社ツチクラ住建/長野国際カントリークラブ/ながの農業協同組合飯綱支所/株式会社シンカ/凸版印刷株式会社

レオス・キャピタルワークス、面白法人カヤック、ヤマサ醤油株式会社、(株)ゴーゴーカレー

株式会社レイメイ藤井、Hamee株式会社 、株式会社大和システム、日本ITチャリティ駅伝、株式会社アイサイト、株式会社エイジア、株式会社クレオ

■チャレンジャー:

  • 玉井勝浩(たまいかつひろ)さん
  • 荒木淳也(あらきじゅんや)さん
  • 阪本チヒロ(さかもとちひろ)さん
  • 藤村嘉宏(ふじむらよしひろ)さん
  • 荻原夏子(おぎわらなつこ)さん
  • 伊藤史雄(いとうふみひこ)さん

■審査員(コメンテーター):

  • 山田保和(やまだやすかず)氏(株式会社サンクゼール常務取締役)
  • 渡邊智惠子(わたなべちえこ)氏(株式会社アバンティ代表取締役)
  • 峯村勝盛(みねむらかつもり)氏(飯綱町長)
  • 新村雄太(にいむらゆうた)氏(株式会社 八十二銀行 調査役)
  • 下平満範(しもだいらみつのり)(長野信用金庫主任調査役 )

■司会:沢井美和 さん/仲木威雄さん

■発表者(昨年のチャレンジャー)

・田中 洋満(たなか ひろみつ)・鈴木 直子(すずき なおこ)・外谷 淳弥(とや じゅんや)

・松木 靖(まつき やすし)・藤原 奈緒美(ふじわら なおみ)

・瀬戸山 匠(せとやま たくみ)

■高校生発表者

・北部高校2年生 岡村光輝(おかむら こうき) 大山真広(おおやま まひろ)

2021年2月7日

開催日時:2021年02月07日

プロジェクト名:いいづな事業チャレンジ

  • 日程:
    2021年02月07日
  • 場所:
    飯綱町民会館
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